Graphic -EventCG-09-

EventCG-09『不意打ちのキス』

不意打ちのキス

由那 「……んぅ!?」
 駅の方を向いていた由那が俺の方を振り返る瞬間、その無防備な唇にキスをした。
 時間にして一瞬だったが、唇の柔らかさをお互いに感じ合えた時間だった。
由那 「んなっ、な、なななな!」
早生 「ほらっ、走れ! 今ならまだ間に合う!」
由那 「ばっ、バカぁっ! いきなり、なにすんのよーっ!!」
由那 「もーっ!!」
早生 「えっ!?」
 その瞬間、俺は自分の顔を由那にがっしりと捕まれる。
由那 「んっ……ちゅっ……」
早生 「!!」
 甘い香りと共に、再び柔らかい唇が俺に重ねられる。
由那 「んっ……んんっ……んっ……んぅ……んんぅ……」
 柔らかい手で頬を優しく撫でられた俺は、
 まどろみの中に落ちていきそうなぐらいの衝撃を受けた。
由那 「はぁ……はぁ、はぁ……」
早生 「お……おい……」
由那 「こ、今回は、これぐらいにしておいてあげるわっ!!」
由那 「それじゃあね!!」
早生 「あっ……おっ、おい……」
 悪役のような捨て台詞を吐いた由那を呼び止めようにも、
 もう改札を抜けてホームに向かって走り出していた。
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