早生 | 「伊豆野、踊子さーん?」 |
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踊子 | 「ひゃああっ!? なっ、なんで早生くんの声が聞こえるのっ!?」 |
早生 | 「よっ、踊子! なんだ……まだシャワー浴びてたのかぁ……」 |
踊子 | 「うっ、うんっ……ごめんなさいっ……って、なっ、ななな、 なんで早生くんがここに居るのかなっ!?」 |
早生 | 「そっ、そりゃ心配だったからに決まってるよ!」 |
踊子 | 「ふえっ……しっ、心配?」 |
早生 | 「……もう四十分以上も経ってるんだ。これで心配しない方がおかしいよ」 |
踊子 | 「へ? あ、ああっ!? もっ、もうそんなに時間経ってたの? ごっ、ごめんなさいー!」 |
踊子 | 「シャワー浴びる前に、友達にメール返したり、いろいろしてたら、眠りこけちゃってて……」 |
早生 | 「今日は結構ハードだったしね。俺だって、さっき一瞬寝オチしそうな感じだったよ」 |
早生 | 「まあ、でも、無事でなにより。汗とか、シャワーの水滴で転んだりしてなくてよかったよ」 |
踊子 | 「ごめんねぇ……心配させちゃって……」 |
踊子はもじもじと照れながら視線を逸らす。 | |
早生 | 「……どうかした?」 |
踊子 | 「うっ、ううんっ……なんでもっ……」 |
よく見ると、丈の短いタオルで頑張って、胸と下を隠そうとしているみたいだった。 | |
早生 | 「踊子って、着やせするタイプだよね」 |
踊子 | 「ひゃあぁっ!?」 |
早生 | 「あっ、ごっ、ごめんっ、そういう意味で言ったんじゃ……」 |
というか、そういう意味ってなんだ? と、自分自身に混乱しながら言い訳をしてしまう。 |